■FF SPECIAL INTERVIEW■
俺にはFFメンバーがいる
会いに来てくれるありがたさ
新型コロナウイルスにより、誰もが変化を余儀なくされた2020年。
葛藤や不安から、希望と勇気のACTIONを選択したフミヤ。
大阪2daysのFF会員限定公演を終えたタイミングでの、インタビュー。
そこには深いファンへの感謝と、前進し続ける強さがあった。
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●遠距離恋愛で、ようやく会えた!
F:まずは大阪二日間を無事に終えられて、ホッとした。変更箇所もなく、よし、これで大丈夫だなと。スタッフとも「お客さん、声は出せないけど、たぶん盛り上がってたと思う」って(笑)。客席からは、すごく「やっと会えた感」を感じたよ。やっとここに来られた、会えたというのは俺も同じ。本当に、ずっと遠距離恋愛で、ようやく会えたような気分だった。外出自粛中も、ずっとcomu comuで「大丈夫か」「一緒に頑張ろう」みたいなやりとりをしていたからね。今も引き続き、一緒に乗り越えていっている感じ。客席半分とはいえ満席で、会場に足を運んでくれたことが本当にありがたい。今回、多くの人は、コロナ禍で初のコンサート参加だろうし。もうね、とにかく本当にみんなには感謝しているというのを伝えたい。俺にはFFメンバーがいて、会いに来てくれるというありがたさ。ファンクラブ限定公演からスタートできたことも、すごくよかった。長年の付き合いがあるコアな身内だから、何をしても受け入れてくれる安心感があるしね。ただ、客席が半分ということもあり、抽選で見られなかった人も多かったよね。3公演目以降も、ほぼFFになると思うから、同じ気持ちでやっていくよ。
———業界でも早いツアー開始というアクションを、フミヤさんがとったことは大きいですね。パンフレットのロングインタビューでもおっしゃっていた通り、ツアーを始めるという意志表示でもあり、踊れるライブという内容のアクティブさでもあり。
F:そうだね。業界でも、どうやら先頭の方に立ってるらしい。こればかりは、実際に始めてみないと分からないことも多いし、まずは始めるしかない。制作側がすごく頑張ってくれているから、みんなで気をつけながらしっかりやっていくよ。シンフォニックの延期公演ですでにステージには立っていたけれど、ACTIONは完全に自分のツアーとしてステージに帰ってきたから、全然別物。しばらくスタッフやミュージシャンも休業状態だったから、ようやく日常が戻ってきた感覚。俺たちは、これが生業だから。今回もしみじみ感じるけど、やっぱりリアルなライブが一番。もちろん配信のよさもあるから、今後も使い分けてはいくけれど、あくまでリアルがあることが大前提。みんなコロナ禍で何ヶ月もいろんなこと我慢していて、精神的にギリギリだったという人も多いと思うんだよ。ライブを通じて、それをちょっとでも癒したり、心の潤いを与えることができたのならいいなと。コロナはもっと早く落ち着くかと思っていたけど、最近また増えているし、当分はこの状態が続きそう。コンサート会場は空間も広くて換気もされているし、マスク着用で誰とも直接触れることがない。状況によって変わると思うけど、現時点では隣が空いてるしね。お互いに万全の対策で気をつけながらも、どうにか続けていければと思う。こういう状況下で、タイトルはものすごく考えて考えて、二転三転したぐらい。ACTIONから、一度は別のタイトルに変えたんだけど、最後の最後で「やっぱりACTIONだな」と戻したんだよ。もう最初の3曲で「ああ、今回はこういう感じなんだ!」と分かるよね。決して、座って大人しく見るだけのライブじゃない、と。
———そうですね。ライブによって、何か壁が壊れて心が解放されるような感じがあります。あと、ステージではツアーロゴと照明の美しさが印象的で、やはりACTIONというメッセージが強く伝わりました。
F:そう。ステージセットのアイデアが出た時にも、照明とツアーロゴだけというのが一番シンプルでカッコいいよ、ということになった。あれは、本で見ていいなと思ったフォントを、俺が手書きでアレンジを加えてデザインしたもの。ロゴ自体に動きと勢いがあるから、セットとしてもぴったりだったね。照明は、そうそう、俺も綺麗でびっくりしたんだよー! セットも大袈裟なものはなくシンプルだけど、いざ始まってみると、すごく効果的に演出されているよね。シンプルと思いきや、めっちゃ派手。テクリハの時、思わず「この手法いつからあるの? 単純なものなのに、よく考えたね」とスタッフに言ったぐらい、すごくライブっぽさが出ていい。ロゴひとつに対しても、すっごくたくさんの色を仕込んでいて、あまりに綺麗だから急遽ロゴTシャツも作ることにした(笑)。