F’s RECIPE 第31回 ー 藤井家風お好み焼き

フミヤ自身による簡単で美味しいレシピをご紹介する、お料理コーナー 「F’s RECIPE」。
「最初から何を作ると決めるのではなく、旬の食材や、手元にある食材で作るプロセスをレシピにしてみた。

行き当たりばったりレシピ!」という、まさに料理上手なフミヤならではのコーナー。
ぜひ、あなたも作ってみてくださいね!

藤井家風お好み焼き

お正月も明けて、おせち料理やら新年会やらでなんやかんやと食べ過ぎたこの時期、ふと食べたくなるもの。それはお好み焼き。
我が家では、お好み焼きは私の担当だ。お店に食べに行くことはあまりない。ただし広島風だけは、家で作るのは難しいので店に行くことにしている。
「藤井家風お好み焼き」は関西風だ。九州は全体的に関西風。福岡には、お好み焼き屋は多くない。私が久留米にいた時代は学生の食べ物というイメージで、今のようにお酒を飲みながら大人が食べるようなものではなかった。関西や広島のように焼かれたものが鉄板に運ばれるスタイルは、バブル時代以降に全国に広まったのだと思う。それ以外の地域でのお好み焼き屋の基本的なスタイルは、鉄板のテーブルで客が自分で焼くのが一般的だったはず。高校1年生の時に喫茶店でアルバイトをしていたが、お店の売りがお好み焼きだった。一日に何枚もお好み焼きを焼いていたことを、ふと思い出す。これまでの人生でいろいろとお好み焼きは試したが、やはりシンプルな豚玉が一番美味いな。

それにしても関西人はめちゃソースを使う。関西のスーパーマーケットのソース棚には他の都市の5倍くらいあり、種類も豊富。粉物好きの関西人の家庭では頻繁にお好み焼きを焼くだろうし、それぞれの家庭に「我が家の味」があるはずだ。「藤井家風お好み焼き」、ぜひ関西の方も試してみてください!

(二人前・約3枚分)

生地(市販のお好み焼き粉でもOK)
□鰹出汁
□小麦粉 適量
□卵1個
□日本酒 少々
□塩
□醤油
□ブラックペッパー
□すりごま 大さじ1/2程度

具材
□豚肉薄切り
□キャベツ
□玉ねぎ 1/2程度
□山芋
□揚げ玉

ソース
□お好みソース
□ウスターソース
□ケチャップ
□マヨネーズ
□和がらし
□青のり・鰹節など好みで

藤井家風お好み焼きの一番の特徴は、玉ねぎを入れることかな。それと、材料を分けておいて焼く直前に混ぜ合わせることが意外に重要。家には鉄板がないのでフライパンで焼きます。合わせる飲み物は、私的にはワイン。白でも赤でもどちらも合うのだ。
材料の細かい計量は記してないが、写真からなんとなく把握しておくれ。

作り方

①鍋で鰹出汁を取り、常温になるまで冷やす。

②小麦粉に鰹出汁を加え、日本酒、塩、醤油、ブラックペッパー、卵、すりごまを加え、よくかき混ぜる。薄味が付くくらい。なお、市販のお好み焼き粉なら最初からいろんな調味料が入っているので便利。

③キャベツは芯を取り、芯は薄くスライス。葉の部分をザクザクと切る。我が家では細かく切らず、やや大きめにする。玉ねぎを1cm角くらいに切り、ボウルで混ぜて1片ずつバラバラにしておく。これをキャベツと混ぜ合わせる。

④山芋を擦って小ボウルに、市販の揚げ玉を器に入れる。

⑤小麦粉・キャベツと玉ねぎ・山芋・揚げ玉を容器ごとに分けておき、これを焼く直前に1枚分ずつボウルで混ぜて焼く。全体的に小麦粉が少なめで、最後に山芋を入れてザクザクと混ぜる。山芋はあまり丁寧にかき混ぜない方がよい。ざっと混ぜ合わせる。

⑥フライパンに油をひいて強火で熱する。煙が出てきたぐらいで弱火にして⑤を入れ、フライ返しで丸く整える。ふっくらで厚め。この時、上から押さえないように!

⑦薄切りの豚肉を上に乗せる。家では、生地全体を覆うくらい肉を乗せる。蓋をして弱火で蒸すように焼く。

⑧下面がいい色に焼き上がったら、裏返す。この時も上から押さえてはいけない。私の場合はフライ返しを使わずに、お好み焼きを滑らせて空中で裏返す(中華料理で中華鍋を振って材料を返すような感じ。この返し方を覚えると、大きめのお好み焼きでも形が崩れず綺麗に裏返すことができる)。裏返ったら再度蓋をして、蒸すように焼く。

⑨最後にもう一度裏返して、少し焼く。ここまで蒸し焼きで表面がややしんなりしているのを、パリっとさせるため。これで出来上がり!

藤井家のソースは、お好みソース、ウスターソース、ケチャップ、マヨネーズ、和がらしを混ぜ合わせて作る。なお、写真ではソースを塗り、青のりや鰹節を乗せているが、我が家ではソース、青のり、鰹節は個人の好みなので、各自が小皿にとってから好きなものを付けるようにしている。切り方は、まな板でケーキナイフで6カットにする。