フミヤ自身による簡単で美味しいレシピをご紹介する、お料理コーナー 「F’s RECIPE」。
「最初から何を作ると決めるのではなく、旬の食材や、手元にある食材で作るプロセスをレシピにしてみた。
行き当たりばったりレシピ!」という、まさに料理上手なフミヤならではのコーナー。
ぜひ、あなたも作ってみてくださいね!
「蒸し野菜」
我が家では月に数回、農家から直接野菜が届く。8種類ほどの新鮮な野菜の詰め合わせが、段ボールで送られてくる。先日届いた箱の中には、春が近くなったせいか、青々とした葉野菜が数種類入っていた。ちなみに以前もこのコーナーで触れたが、冬は根菜が多い。
見るからに旨そうな、ビタミンの塊のようなほうれん草をどうやって食べようか。美しい素材の味をそのまま食べたいが、生では食べにくいので蒸し器で蒸すことにしよう。我が家は、焼売などの点心も電子レンジを使わずに蒸す派なので、普段から蒸し器の出番がわりと多い。今回は野菜を蒸し器に入れて蒸すだけの、レシピなんて言えないぐらいの料理だ。
ほうれん草の根の部分を切って、よく水洗い。半分に切って茎と葉を分ける。蒸し器の下の方に茎の部分を入れ、上に葉の部分をのせて、茎の部分にやや歯応えが残るくらいに蒸す。2分蒸したら、葉と茎を混ぜてさらに2分。今回は4分ほど蒸したが、まぁお好みで!
出来上がったら、お鍋のようにポン酢で食べるだけ。これがシンプルで驚くほど簡単で旨い。しかも蒸し野菜なのでビタミンもたっぷり。この料理はポン酢が大切。そこに唐辛子やゴマ油、すりごまを好みで加えたり、すだちなどの柑橘系で香りを付けてもいいだろう。ポン酢ってほんと偉いよなぁ~、これだけでちゃんとした立派な和食になる。昔は海外ロケに行く時に必ず持っていったものだ。外国の味に飽きた時に魚や肉にポン酢をかけると、たちまち和食になる。醤油だけではそうはならない。この蒸し野菜も、ポン酢の力がでかいな。ポン酢命!
もちろん、いろんな野菜やキノコ類もいける。要はお鍋の蒸し版って感じ。野菜をひとつずつ蒸しては順番に食べる、というのもいいかもしれない。根菜も薄く切れば時間もかからないだろう。素材で蒸す時間が異なるから、今度それぞれの蒸し時間を計ってみようかと思っている。注意点は、蒸したらすぐに食べること! 時間が経つと色は黒くなるし、冷めたらただの食べ残しみたいに見えて美しくない。シンプルすぎてご飯のおかずにはならないから、子供には評判が良くないかも。大人でも野菜好きじゃないと喜ばない。あくまでサラダ代わりのような前菜の一品なので、食卓には他の料理も出さないと「えっ、これだけ?」と思われそう。我が家は野菜好きなので、「美味しい! おかわり!」と大評判だった。野菜を美味しくそのまま食べたいと思うなら、素材の味と栄養という点ではポイントが高い食べ方だろう。お試しあれ!